神戸布引教会の祈り

全世界を統べたもう全能の神よ

今、世界中が新型コロナウィルスによる、大きな不安、苦しみ、悲しみの只中にあります。医療従事者も感染する危険を冒しながら、日夜闘っています。この厳しい現実を直視し、この大きな試練を、志を一つにし、平和を願う人々と共に抜け出させてください。

世界は第二次世界大戦後、長期に亘る世界的規模の戦争からは免れてきました。しかし、悲劇が全て取り去られたわけではありません。各地の戦争、内乱、虐殺、大量の難民、予期せぬ大規模自然災害にも見舞われました。民主主義が共通原理となり、資本主義が世界を豊かにしたかに見えましたが、その反面、貧富の格差は拡大し、平等の原理は自国第一主義に代表される、自己中心主義、排他主義、力の論理に取って代わられようとしています。人々に希望と慰めを与えるはずの宗教が、新たな対立を生み、誰もが自分の属する国家、民族、宗教の正しさを声高に叫んでいます。

しかし、昨年末より新型コロナウィルスが突如として現れ、猛威を振るい始め、収まるところを知りません。治療薬も開発までに時間を要します。世界は、その未知なる敵の猛威に怯え、右往左往しております。

わたしたちは、文明が高度になり、科学技術の進歩に伴い、人類の叡智が神に近づいたかの錯覚に陥り、AIが全ての問題を解決してくれるような幻想を抱きつつありました。わたしたちは、まことに高慢であったことを告白します。

今一度、聖書に立ち返り、神を畏れる心を与えてください。謙虚に主の知恵を聴く時を与えください。万物の主であるイエス・キリストが、今この災いの中で、わたしたちを目覚めさせ、新たな歴史を創造してくださることを信じます。わたしたちは、この一時期、その主の御業に仕えるために、謙って主のみ旨を問い続ける者とさせてください。

 今この時も、感染症との熾烈な戰いで日々苦闘しておられる一人一人が、愛しみ深い主によって守られ、その献身と奉仕が虚しく終わることがないことを信じます。新型コロナウィルスに感染し、病いのただ中にある人々の上に、慰めと希望を与え、最善の方法をもってお癒しくださいますように。死に瀕する状態にあっても、希望を失うことがないよう、互いに支え合うことができますように。新型コロナウィルスとの戦いは、わたしたちを絶望の縁へと追いやろうとしますが、立ち向かう勇気と希望をお与えください。互いを尊敬し合い、与えられた力と知恵を隣人と分かち合うことができれば、希望が湧いてきます。それが、本当に平和な次なる時代を築く土台となりますように。

 この試練と禍が、一日も早く取り去られ、天地を治めたもう全能の神による平和の支配が、全世界にもたらされますように。

 「天にまします我らの父よ、

   ねがわくは御名をあがめさせたまえ。

  御国をきたらせたまえ。

  みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。」

                                                      「主の祈り」より