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テコフィラエア・シアノクロクス・
         シアノクロクス

Tecophilaea cyanocrocus v. cyanocrocus

ヒガンバナ科テコフィラエア属

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テコフィラエア属は南米チリのチリ・サンチャゴ近辺のアンデス山脈の海抜2000〜3000m級の乾燥した草原や礫の多い傾斜地に自生していたといわれています。
 
ドイツ人植物学者フリードリッヒ・レイボルト(Friedrich Leybold;1827-1879)さんによって1862年に発見され、「アンデスの青い宝石」としてその名が知られるようになり、ヨーロッパに球根を送るため乱獲され、さらに放牧によって1950年代には自生地では絶滅したと言われていました。

しかし2001年になって サンチャゴ南部に大規模な自生地が発見され、チリで見られるようになったそうです。
現在出回っているものは、ヨーロッパに輸出された子孫で、オランダで生産された球根です。


球根(正しくは球茎、球根の様な葉が集まったものではなく茎)は小さく、直径1cmほどの肌色で、薄い繊維質の外皮をまとっています。
根は白く、下方だけでなく球根の上面からも出てきます。

明るい緑色をした葉は長さ10cm、幅1cmほどで、2〜3枚出ます。
地上茎を上げてから咲くのではなく、1番下の葉の地際が太くなり、そこから突然花が出現します。クロッカスのように花は地下の短い花茎に1輪つき、球茎から直接出てきます。
花が開くと花茎が伸び出すのですが、花が開いた頃は花茎は目立たず、上向きに放射相称に長い筒部が目立ちます。
花色はまさに青い宝石と呼ばれるように、ゲンチアナ・アルピナ(Gentiana alpina)のような濃い鮮やかなブルーです。花色としては、あまり見かけない濃いブルーです。
写真にする時には日陰を作ったほうが、反射が少なくなって本当の色が出ます。花披片はほぼ同じ幅、大きさで6裂します。かすかに香りがします。

テコフィラエア・シノクロクスはあまり耐寒性がなく、そのくせ寒くなってから葉が出てきます。

そのため霜に当てないようにすることが重要です。ましてや用土に霜が降りたり、用土を凍らせないように注意しなければなりません。

葉が出だしたら無加温で、日差しの入る室内に取り込み、頻繁に葉面散布で肥料(ハイポネクス300〜500倍希釈)をやると球根が太ります。地上部がある間はできるだけ積極的に肥培してやらねば次のシーズンに花が咲きません。
春になって地上部がなくなれば、水はやらない方が安全です。湿気は球根を腐らせます。鉢ごと雨のあたらない日陰の涼しいところに置いておくのがよいと思います。

テコフィラエア・シノクロクスはドイツ系チリ人の植物学者フリードリッヒ・ライボルト(Friedrich Leybold:1827–1879)さんによって1862年に命名されています。彼は1855年に薬剤師(製薬業者)としてドイツからチリのサンティアゴに移住し、博物学者として活動し、絶滅したとされるハチドリを発見しています。

属名のテコフィラエアはイタリア人の物理学者、医師、自然主義者、植物学者ルイジ・ベルテロ(Luigi Carlo Giuseppe Bertero:1789-1831) さんが命名しています。

イタリア・トリノの植物学者ルイジ・コラ(Luigi Aloysius Colla:1766–1848 )さんがベルテロさんにその属名の由来となる標本を見せ、それをベルテロさんが、没後の1836年にテコフェラエア・ビオリフロラ(Tecophilaea violiflora)として公表しました。
そのような経緯から、コラさんのお嬢さんで植物学者のテコフィラ・ビリオッティ(Tecofila Billiotti)さんに因んで名づけられました。テコフィラの元の意味は「愛しい子」です。

詳しくはわかりませんがコラさんは1820年に2種の原種バナナ(Musa balbisiana,Musa acuminata)を命名しています。そのことから海外に住んでいた可能性があり、テコフェラエア・ビオリフロラを見つけたかもしれません。テコフェラエア・ビオリフロラは始めはアマリリス科でしたが、後にテコフィラリア科が立てられ独立しました。
 

英名は Chilean blue crocus(チリーのブルークロッカス)。

種小名シアノクロクスはシアン色のクロッカスという意味です。


 
 
ブログ初出:2012/4

花色:青 

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