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ディケントラ・ククラリア

Dicentra cucullaria

ケシ科ディケントラ属

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属名はラテン語のディ(dis:2つ)とケントロン(kentron:角のある)の造語で、2つの距を持つという意味です。
ハート型の距を持つ花の特徴を示しています。
 
ディケントラ・ククラリアは、一般的には「オランダ人の半ズボン(Dutchman's breeches)」と呼ばれていて、2つの左右に張り出す距が18世紀のオランダ人が着ていただぶだぶのパンタロン(団塊の世代には懐かしい名前のズボンです。ここではゆったりとした半ズボンを指します)のようだからです。
 
ククラリアは1759年には英国でチェルシー薬草園でフィリップ・ミラー(Philip Miller:1691–1771)さんが育てていたという記録があり、ヨーロッパでは早くから知られていたらしく、それ故か、1753年にリンネがフマリア属の植物 (Fumaria cucullaria)として命名しています。

またリンネがつけた種小名ククラリアは「僧帽状の、頭巾状の」という意味で、花の形を指しているものと思われます。 
 
 
 
 
 
 
 
 
ブログ初出:2019/4

花色:白 

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ディケントラ・ククラリアは北米の北東部、北はカナダのノバ・スコシア島(州)やプリンスエドワード島に接するあたりから南に分布しています。
林床などの日陰の肥沃で湿った土壌地に自生しています。凍ってしまうような冬場に湿った土壌では冬越しが無理なようです。
球根は涙滴型の塊茎が集まったもので、取り扱いが悪いとバラバラになります。その小塊茎単位で花柄や花柄が出てきます。

2・3本の葉柄が地面から立ち上がり、上面が青緑色、下面に毛の生えた葉を開きます。葉は2〜3回出複葉で、多くの裂片からなる小葉を形成します。
葉とほとんど同時に花柄が出、花柄の先に方に花序ができ、3から10輪の花が垂れ下がって咲きます。
花は幅が10から15mmで白色をしており、まれにピンクがかるものがあるようです。
外花弁の開口部や内花弁は黄色い色をしています。
基部から左右の上方に向かって距が2本飛び出します。距の長さには個性があり、付き出しているだけのものや、はっきりと角のような個体もあります。
小花梗に白い苞葉が付いています。花弁に白い萼が張り付いていますが、花弁と同じ色で見分けられませんが、しばらくすると茶色く枯れてくるのではっきりわかります。
 
花粉は蜂によって虫媒され、腎臓型の種子にはエライオソーム(elaiosome)という糖が付いており、蟻が種子ごと巣に持って帰り、生息地を拡げます。
 
米国西部に遠隔分布する個体があり、それらはディケントラ・オキシデンタリス(Dicentra occidentalis)と呼ばれていたことがありますが、今は同じものとして扱われています。
 

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