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ルピカプノス・アフリカナ

Rupicapnos africana

ケシ科ルピカプノス属

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ルピカプノス属は以前はフマリア(Fumaria)属に含まれていましたが、再分割され、スペイン南部やアフリカ北西部に7種が知られています。
 
ルピカプノス属は1年草、あるいは寿命の短い多年草で、背丈は高くならず、クッション状に横に広がります。
肉厚の葉は2回あるいは3回羽状に付き、小葉は線形、楕円形、披針形をしています。
花は5〜40輪が短い花柄に散房花序につきます.
花は白からピンク、紫色で、花の先は濃紫色か白色をしています。
石灰岩の裂け目や砂岩の切り立った崖や突き出た壁にへばりついて垂直にクッション状に広がります。
ルピカプノス・アフリカナは根茎様の根を持ち、光沢のある灰青色の線状から楕円形の小葉を持つ肉厚の葉が前年秋から現れます。
この葉を指して一般に「多肉パセリ(fleshy parsley)」と呼ばれているようです。
 
亜種として次の4種が知られています。
⚫️Rupicapnos africana subsp. decipiens

(亜種名の意味:騙す、欺く)スペインに多く、白い花を咲かせる。
⚫️Rupicapnos africana subsp. africana

(アフリカの)ピンクや紫の花をつけ北アフリカに限定される。
⚫️Rupicapnos africana subsp. cerefolia

(蝋状の葉の)subsp. africanaとよく似ているが線形状の小葉を持つ。
⚫️Rupicapnos africana subsp. gaetula

(北アフリカ・アトラス山脈の南斜面に対する古代ローマ呼称の)subsp. africanaとよく似ているが果実が丸くて小さい。
 
春から夏近くにかけて長さ1.2〜1.6cmのピンクがかった灰色の花を多数、散房花序(総状花序の一つで、同一平面上に咲く花序)につけます。
総状花序に花を付けるコリダリス属とは違っています。
厚みのある花弁は4枚で、上下に開く外側の花弁の中から顔を覗かせる内側の花弁は暗紫色に着色し、目立ちます。
外側上花弁に続く距は太く短く、4mmほど、外側下花弁の距はかすかに膨らむ程度です。
小さな苞には切れ込みが入っていなく、目立たない萼は2枚あります。
果実は楕円形をしています。


海抜300〜700mの山地の石灰岩や砂岩の切り立った崖から垂れるようにして咲いているようです。
地中海性気候性の土地に育つので、水はけがよい土壌で、少ない水分でいいようです。
 
英名は「多肉パセリ(fleshy parsley)」や学名から「絶壁の煙(cliffs smokes)」です。

異学名はフマリア属に入れられていた時の学名、花が散房花序(corymb)につくことからFumaria corymbosaです。
 
種小名アフリカナは地中海のアフリカ側に分布したことに由来します。
 
属名はラテン語の「崖(ルピ)」とギリシャ語の「煙(カプノス)」に由来します。
ケシ科のこの属の名が「〜カプノス」とつけられることによります。同じ科の他属に共通するシダのような裂片葉という特徴があるのに対して、ルピカプノス属やダクティリカプノス属、ランプロカプノス属は全縁の複葉を持つので、このように称されたということです。

 

 

 

ブログ初出:2018/5
春〜夏
花色:紫 

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