ムスカリ・マクロカルプム
「ホワイト トライアンファター」
Muscari macrocarpum'White Triumphator'
キジカクシ科ムスカリ属
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園芸種「ホワイト・トライアンファター」の原種のムスカリ・マクロカルプムはエーゲ海の諸島からトルコ北西部などの岩場に自生しています。
ムスカリ・マクロカルプムは以前はムスカリ・モスカツム・フラブム(M. moschatum var. flavum)という名で知られていました。後にムスカリ・モスカツムの変種ではなく、独立した種としてムスカリ・マクロカルプムと分類されました。
ムスカリ・マクロカルプムの花は、蕾の時は白みがかった青紫色をしており、開花すると全てが黄色い花を咲かせます。
黄色い原種に対してムスカリ・マクロカルプム「ホワイト・トライアンファター」は灰緑色の蕾を立ち上げ、咲き進むにつれ白クリーム色に変わっていきます。
上の方の蕾は灰緑色のままでグラーデーションのきいた2色咲きになっていきます。
蕾の花筒の先には6個の膨らみ(副花冠)があり、開花すると副花冠を含む花の先が濃く色づいてきます。
着色し始めはグレーで、それが茶褐色になっていきます。
原種は黄色が茶褐色になるので枯れているように見え、美しい変化とは思えません。
「ホワイト・トライアンファター」はクリーム色花の色と焦げ茶色の色合いのコントラストが山水画のようで、たいへん魅惑的です。
「ホワイト・トライアンファター」の2色の組み合わせは植物には珍しいと思うのですが、コリダリス・ヌディカウリスのコーヒーとクリームの2色を思い出しました。
葉は4〜6枚で、長さ10〜20cmの青緑色の幅1cmほどの細長披針形で、湾曲します。
品種名のホワイト・トライアンファターは「白い勝利者」という意味です。
なお品種名の読みは後ろにアクセントがあって「トライアンフェイター」かもしれません。
種小名マクロカルプムはギリシャ語由来で、「大きな(macro)果実の(carpus)」という意味で、大きな莢にタネが稔ることを指しています。
ブログ初出:2018/4
花色:白
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