プレクトランツス・アロマチクス
Plectranthus aromaticus
シソ科ヤマハッカ属
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「アロマチカス」という名で流通しているプレクトランサス・アロマチクスあるいはプレクトランツス・アンボイニクス(Plectranthus amboinicus:シソ科ヤマハッカ属)は調べていくと、プレクトランサスではないような気がしてきました。
ヤマハッカ属は熱帯、亜熱帯アジア、南アフリカ、東アフリカ、オーストラリアに分布し、約100種が知られています。
ヤマハッカ属の特徴は、茎の断面は四角形(四稜形)、葉は対生し、萼は5裂、ひとつは上につき、4裂片は下から前につき出します。
花は上唇弁が浅く3〜4裂します。
雄しべは4個で、下唇に抱かれ、下唇は前方につき出します。
まずプレクトランツス・アンボイニクスは背丈が30〜60cmになるという宿根草で、大きな多肉葉を持つということなので、この植物ではありません。
次に浮かぶのはプレクトランサス・トメントサ(Plectranthus tomentosa:シソ科ヤマハッカ属)ではないかと推測できます。
プレクトランサス・トメントサは一般名をVicks Plant(咳止め薬Vicksの香りがするから), Succulent Coleus(多肉のコレウス) と呼ばれ、謎の植物のような葉をしています。葉の写真を見る限り、その可能性があります。
その他に候補としてプレクトランサス・モンタヌス(Plectranthus montanus、異学名Plectranthus marrubioides, Plectranthus cylindraceus)やプレクトランサス・プルルラツス(Plectranthus purpuratus)が挙げることができます。
しかし、ここからが重要なのですが、謎の植物に下3枚の画像のような花が咲きました。
花は普通のシソ科の二唇形の花ですが、この花は上唇は僧帽(かぶと)形、しべが上唇に沿い、下唇は2裂(ひょっとすると3列かもしれません)しています。
さらに茎の断面は円形です。
このような特徴からプレクトランツス属は完全に否定されます。
ふと浮かんだのがヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)で、花はよく似ています。
オドリコソウ(Lamium)属のような気もするのですが・・・・・・謎です。
ブログ初出:2015/5
春
花色:ピンク