
スクテラリア・ピナチフィダ
Scutellaria pinnatifida
シソ科タツナミソウ属
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今日ではスクテラリア・オリエンタリス(Scutellaria orientalis)の変種、亜種とする記事が多いようですが、The Plants ListのScutellaria orientalisのページには変種、亜種を含め、そのような異学名は出てきません。
オリエンタリスより狭い範囲に分布し、ギリシャ、ブルガリア、トルコ北部に分布する亜低木で、標高400〜2200mの山岳地帯の乾燥した岩場の草原などに自生しています。
草丈は5〜15 cmの亜低木の多年草で、這性があり、根際で分枝して四方に広がります。
2cmまでの葉は対生してつき、初め明るい緑色で、いつの間にか濃い緑色に変わります。葉の裏側には短い灰色の毛が生えています。
「羽状中裂の」を示すピナチフィダという変種名が示すように、卵形の葉は中肋近くまで切れ込んでおり、羽状になっています。
気温が上がってくると地面を這っていた茎が立ち上がりだし、茎頂に同心円状に苞葉の塊ができます。
苞葉が充分大きくなると、苞葉と苞葉の間から蕾が顔を出します。
花冠は長さ2.5〜3 cmの黄色がかったクリーム色で、花冠を覆う兜部は鮮やかな黄色をしています。
スイスの植物学者アーサー・ハミルトン(Arthur Hamilton:生没年不詳)さんが1832年に命名しています。ハミルトンさんはジュネーブに住み、1832年にスクテラリアに関するモノグラフを出していますので、その中に新種として記載したのだろうと推測されます。
Scutellaria orientalis. var. pinnatifidaとしたのはドイツのハインリヒ・ライヘンバッハ(Heinrich Gottlieb Ludwig Reichenbach:1793-1879)さんで、 1832年のこととされていますが理由はわかりませんが認められなかったようです。それをスイスのボワシエ(Pierre Edmond Boissier:1810–1885)さんが1879年に再び命名しています。
ブログ初出:2004/5
春〜秋
花色:黄