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スクテラリア・ライティー

Scutellaria wrightii

シソ科タツナミソウ属

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スクテラリア・ライティーは米国テキサス州中部のエドワード草原(Edwards Plateau )やメキシコ湾沿岸のニュエセス郡(Nueces County)、北隣のオクラホマ州に分布する常緑多年草です。
石灰岩土壌の乾燥した草原や崖、明るい林間などに自生しています。
亜低木で、幹基部は木化し、地際の少し上からよく分枝し、枝は垂直に伸びて、茂みを作ります。
 
草丈は15〜30cmで、枝端の少し下の対生する葉脇から1輪ずつ、つごう2輪の花を、枯れれば一つ上の葉脇の花が開くというようにポツポツとつけます。
花は青紫色の二唇花で、上弁はヘルメット状で、それが幅広く、浅く3裂する下弁に密着しています。
花には短い毛が生えていますが、上弁にはそれがもじゃもじゃと目立ちます。
 
面白いのは花の開き方で、下弁には凹凸があり、それが前方に開くにつれ、上弁と花弁が離れ、花の喉部が覗けるようになります。
その後花弁が成熟し、広がるにつれ3淺裂に変わっていき、上弁と密着します。
ある時期だけカバが口を開いているような様子になります。
 
葉は長さ1cmほどの厚みのある全縁の卵形をしています。葉には非常に短い毛が生えていて青緑色に見えます。
 
花がポツポツとしか咲きませんが、よく見かけるタツナミソウに比べると、横に3倍ほどある下弁に見入ってしまう愛らしい花に魅力を感じます。
さらに蕾から開き始めの様子、ぽっかりとあいた口に出入りしている蟻を見て、カバの口の掃除をする河馬鳥(アカハシウシツツキ)を想像してしまいます。
 
一般名はbushy skullcap(毛むくじゃらのタツナミソウ)、shurbby skullcap(灌木のようなタツナミソウ)、resinous skullcap(ベトベトしたタツナミソウ)です。
異学名は、Scutellaria brevifolia(種小名は「短い葉の」)や Scutellaria resinosa var. brevifolia(種小名は「ベトベトした」)がありますが、Scutellaria resinosaの変種とされたことがあるのも花の幅から了解できます。
 
種小名のライティーはチャールズ・ライト(Charles Wright、1811-1885)さんに由来しています。ライトさんは合衆国北太平洋調査探検(North Pacific Exploring and Surveying Expedition:1853~1856)に参加し、1854年に小笠原諸島、沖縄、奄美諸島、日本の海岸の植物調査を行いました。米国で最も著名なエイサ・グレイ(Asa Gray:1810-1888)さんに協力して植物採取をし、グレイさんが献名しています。
 
 
 
 
ブログ初出:2019/6
春〜夏
花色:青 

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