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カリガネソウ(雁金草)
ツリポラ・ディバリカタ
Tripora divaricata
シソ科カリガネソウ属
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カリガネソウ属は、ヒマラヤから日本を含む東アジアに6〜10種が知られています。
以前はクマツズラ科ダンギク(カリオプテリス:Caryopteris)属に分類されていましたが、今どきの分子系統解析により、ダンギク属は多くの種類から構成されていることがわかり、1999年にダンギクと共にツリポラ(Tripora )属に移されました。ツリポラ属カリガネソウが属するだけで、日本の他に朝鮮半島や中国に分布しています。
カリガネソウは全国の原野や山地の湿った林縁などに自生する低亜木で、夏に葉腋から青紫色の球状の蕾をつけます。
花は薄紫色で、短い筒部があり、先で5裂し、一番下の大きな舌状の裂片には紫の模様が入っています。
カリガネソウの花は、4本の雌しべとと雄しべが上に伸びて花から飛び出し、回り込むように垂れています。
この妙な構造は、蜜を吸いに来る昆虫の身体の動きによって受粉するという巧妙な仕組みのようです。
花の形が雁に似ているところからカリガネとついています。または帆掛舟ににていることから、ホカケソウとも呼ばれています
以前の属名のカリオプテリスは karyon(クルミ)と pteryx(翼)の造語で、大きさは違えどクルミのような果実にちょっとした翼があることに由来します。
現在の属名ツリポラはツリ(tri)は3を示しているのでしょうが、それ以外はよく分かりません。
種小名ディバリカタは「広い角度で開いた、分岐した」という意味です。
ブログ初出:2012/8
夏
花色:青
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