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ラシュナリア・ピグマエア

Lachenalia pygmaea

キジカクシ科ラシュナリア属

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ラシェナリア・ピグマエアはナマカランドの北ケープ州と西ケープ州の南部海岸に約400 kmを隔てた土地に遠隔分布しています。


多くは自然の灌木の植生するフィンボスと呼ばれる地域に見られます。
北部地域のナマカランドの花崗岩の浅い砂利質土壌や粘土質の斜面地、南部地域では海岸の砂質土壌地や石灰質の露頭地に自生しています。

長さ4〜8cm、幅1.5から3cmの広披針形の2枚の葉は、秋に入り雨が降り出してから数週間後に現れます。
葉に模様、皺や水疱のあることが多いラシュナリアの中では、葉は単純で、パステルグリーンの革質に深い筋が入っています。

花序は2枚の葉の間から花茎が見えない位、多数現れます。長さ3cmほどの管状の白からピンクの花は、先で6裂して最後にはカールが強くなり、コイル状に巻きます。

アーモンドの香りを漂わせて開きます。花が枯れた後では花茎はないけれど、小花梗があり、散形花序風についていることわかります。

エンシフォリアによく似ていますが、エンシフォリアより細長い筒状の花被(つまり見た目には花が長い)で、種子に艶がなという点で異なります。

そもそも長崎出島の三学者の一人、スエーデンの植物学者、医者のカール・ツンベリー(Carl Peter Thunberg:1743-1828)さんが1792年にマウリア・エンシフォリア(Mauhlia ensifolia)と命名した植物を、オランダ人医師ニコラウス・フォン・ジャカン(Nikolaus Joseph Freiherr von Jacquin:1727-1817)さんがそれを知らずに、1797年にポリアンセス・ピグマエア(Polyanthes pygmaea)と公表しました。

ポリアンセス・ピグマエアはマウリア・エンシフォリアの異学名という扱いでした。

ところが独の植物学者カール・クンツ(Karl Sigismund Kunth:1788–1850)さんが1843年に、ポリアンセス・ピグマエアはポリキセナ属の新種であることに気づき、ポリキセナ・ピグマエア( Polyxena pygmaea)という名で公表したのです。

ツンベリーさんのマウリア・エンシフォリアは後にポリキセナ属に含められポリキセナ・エンシフォリアとなり、ラシェナリア・エンシフォリアとなっています。

そして最近になって、2004年にマンニングさんたち(J.C.Manning, P.Goldblatt & M.F.Fay)がポリキセナ種はラシュナリア属に含めるべきと主張しました。2012年にケープタウンのカーステンボッシュ(Kirstenbosch)国立植物園の球根植物専門官のグラハム・ダンカン(Graham Duncan:1959〜)さんがラシェナリア属を整理する際分枝植物学的根拠からポリキセナ種はラシュナリア属に移し替えられています。このグループは今でもポリキセナ亜属として認識されています。

種小名のピグマエアは「小さな」という意味のラテン語で、全体的に小型であることを指しています。

属名はスイスの植物学者のドゥ・ラシュナール(Werner de Lachenal, 1736-1800)さんに因みます。
デュ・ラシュナールさんはスイス・バーゼル大学の植物学教授を務めていました。

 

 

 


 一般名:ラケナリア
ブログ初出:2012/12
秋〜冬
花色:白

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