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Viola clauseniana

スミレ科スミレ属

ビオラ・クローゼニアナ

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ビオラ・クローゼニアナは米国ユタ州ワシントン郡ザイオン国立公園(Zion National Park)のザイオン渓谷とコロブ(Kolob)渓谷に挟まれた南東側の砂岩の崖の凹み、水がしみ出して茂みを作っているような所、水が湧き出している所など、海抜1300〜2200mの日陰の湿った場所に自生する絶滅が危惧される多年生のスミレです。

丈夫な木質の根茎を持ち、草丈は周囲の環境によるといわれています(茂みの中では背が高く、なにもないところでは低い)が、高くなることはありません。
葉は長さ3〜15cmの葉柄を持ち、2〜10枚が根生します。


浅い切れ込みのある卵形から三角形の葉は長さ3〜5cmで、葉身の基部はハート型で巻き込んでいます。
上部の葉はくすんだ濃緑色ですが、基部の葉は、全く毛がなく薄い緑色で光沢があります。

花は4月から6月に咲き、幅2.5 cmまでの花は、開いた時には青みがかった濃い紫色しています。この美しい青紫も、残念なことにしばらくするとかすれてきます。
唇弁の基部は白くなっていて濃い紫の筋が入っています。側弁には全く毛は生えていません。上弁は後ろに反り返り、時間が経つと上弁2枚が重なっています。
距は太短い球状で、薄赤紫色をしています。

花梗は、細い披針形の苞葉がある所までは太くしっかりしていますが、苞葉から先は細く、しかし花を垂らす頃には太さに差がなくなっています。
日なたや半日陰より、日陰の湿った所を好むようです。

種小名はデンマーク生まれの米国人の植物学者で遺伝学者、生態学者のジェンス・クローゼン(デンマーク語読みでは多分イェンス・クラウセン)(Jens Christen Clausen:1891–1969)さんに因みます。クラウゼンさんは植物の 進化過程の学際的な生態学的遺伝学に関する先駆者の一人ととらえられています。

命名者のアメリカの植物学者のミロ・ベイカー(Milo Samuel Baker:1868–1961)さんはカリフォルニアの植物やスミレ属を専門とし、ジェンス・クローゼンさんと協働して植物を採取していたそうです。ビオラ・クローゼニアナをクローゼンさんとともに見つけ、クローゼンさんの名を献名したのではないかと推測しています。

 


 
ブログ初出:2020/5

花色:紫(青)

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