
Viola banksii
スミレ科スミレ属
ビオラ・バンクシイ
画像をクリックすると大きくなります




ビオラ・バンクシイは以前はビオラ・ヘデラケアと呼ばれていました。パンダスミレなどの名前で流通しています。
ビオラ・バンクシーはオーストラリア東部海岸部の岬や低地の湿地、熱帯雨林の周縁の湿地に自生しています。
花は明るい紫色と白の2色咲きで、唇弁が他の花弁に比べてずば抜けて大きく、長円形から円形をし、上弁は反り返るように開き、側弁には紫の模様に色が変わるほど短い毛がべっとりとついています。
葉は角ばっていると表現した方がよい粗い鋸歯のある円形で、基部は心形をし、深くわん曲しています。
ビオラ・バンクシイは、英国の自然学者で植物採取パトロン(資金援助者)のバンクス(Joseph Banks:1743 –1820)さんと、彼に雇われたスエーデンの植物学者ソランダー(Daniel Charles Solander:1733- 1782)さんがクック船長の太平洋航海に参加して、オーストラリアで収集し、1770年にソランダーさんがバンクスさんの名を献名して公表したビオラです。
しかしこの時に採取された基準標本は失われてしまい、ビオラ・バンクシイがどのようなビオラであったかわからなくなってしまいました。
少し後にフランスの植物学者ラビラリャディエール(Jacques Labillardière:1755-1834)さんはタスマニアで発見したビオラをビオラ・へデラケアと命名し、1805年に公表しました。その結果オーストラリア東部に広く分布しているビオラ群が十把一絡げにビオラ・へデラケアと呼ばれるようになってしまったようです。
ラリャディエールさんによって収集された標本とオーストラリア東部の沿岸部に分布するビオラが必ずしも同一でなく、ラリャディエールさんの基準標本と異なるビオラがビオラ・バンクシーであると考えられます。
ビオラ・バンクシーはブリスベンからベーテマンズ湾までの東海岸に分布しています。
ビオラ・バンクシイの内、日本でパンダスミレと呼ばれているものには稔性がなくランナーで増えますが、ビオラ・バンクシイと他の似たスミレの交雑種ではないかと推測されます。
ブログ初出:2020/5
春
花色:白、紫
戻る
戻る
戻る