アクイレギア・フラベラタ・プミラ
Aquilegia flabellata v. pumila
キンポウゲ科オダマキ属
ミヤマオダマキ(深山苧環)
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わたしはミヤマオダマキの基本種である野生のオダマキ(Aquilegia flabellata var. flabellata)を見たことがありません。
牧野新日本植物図鑑にはオダマキ(Aquilegia flabellata var. flabellata)は「多分北地の原産であろう」と産地を明確にしていません。ミヤマオダマキを園芸的に平地で馴化したと考えるのが普通だと思うのですが、植物分類学の世界では違うのです。基本種が自生していないにもかかわらず、変種があるという奇々怪々に気づいてほしいものです。研究者たちの怠慢であろうと思います。
さてミヤマオダマキは日本では中部地方以北北海道まで分布し、日本以外には南千島や朝鮮、樺太に分布する高山植物です。
長い柄の根出葉は2回3出複葉で、小葉片は種小名となった特徴的な扇形をしています。
オダマキとミヤマオダマキの大きさ以外の違いは葉にあって、オダマキの葉色は帯白色で毛は生えていませんが、ミヤマオダマキの葉は帯紫緑色で下面には軟毛がまばらに生えています。
夏前に10〜25 cmの花茎を立て、茎頂に径3cmほどの花を数輪の花をうつむき加減につけます。
広卵形の萼片は青紫色で、大きく開きます。花弁は先端が白くなり、開くというより萎んだ感じです。萼片と同じ青紫色の距は内側にカーブし、先は深く巻き込みます。
写真の株は、葉の背丈は2cmもないぐらい地面に張り付くように葉を展開しています。
花茎の長さがどれぐらいか見えないぐらい、葉をかき分けて花が開いていますので、花のてっぺんを含めた高さも5cmほどです。
種をつけるようになっても10cmには届きません。
異学名はAquilegia akitensis
種小名のフラベラタはラテン語で「扇の、扇の形をした」という意味で、変種名のプミラは「小さい、矮性の」を意味します。
ブログ初出:2009/4
春
花色:青
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