ボタンクサギ(牡丹臭木)
クレロデェンデュルム・ブンゲイ
Clerodendrum bungei
シソ科クサギ属
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クサギ属は世界に広く分布し、150種とも450種とも言われています。
クサギ属1990年代にクマツズラ科からシソ科に移されています。
ボタンクサギは中国原産とされる耐寒性の落葉低木で、中国名は臭牡丹というそうです。
ヒマラヤクサギ(ヒマラヤ臭木)という別名もあるように、ヒマラヤやインド、台湾、ベトナムの海抜1000〜2000mの山岳地帯に分布する亜熱帯性の植物です。
かなり繁殖力が旺盛のようで、米国に帰化し、メキシコから南米まで広がっているようです。メキシコアジサイ(Mexican Hydrangea)という英名も見かけます。
日本では九州で野生化しているそうですが、この辺でも道路脇の植え込みで見かけたりします。
1.5cmほどの花がボール状に咲き、花には芳香があって好ましいのですが、クサギ(臭木:Clerodendrum trichotomum)の仲間なので、葉を揉むと異臭がします。
実際葉を揉んでみましたが、異臭と言うほど臭くはありません。私はゼラニュームやドクダミの方がずっと臭いと思います。
属名クレロデンデュルムは「運命 cleros」+「樹木 dendron」に由来するそうです。日本語で言えば「運命の木」です。セイロン島(現スリランカ)の2種類を「幸運の木(arbor fortunata)」「不運の木(arbor infortunata)」と呼んでいたことに因んでつけられました。
種小名は文芸と何の関係もなく(当然)、シベリアや中国の植物を研究したロシアの植物学者アレクサンダー・ブンゲ(Alexander Georg von Bunge, 1803-1890)に因みます。
ブログ初出:2008/7
夏〜秋
花色:ピンク(赤)