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タテヤマウツボグサ(立山靫草)
プルネラ・プルネリフォルミス
Prunella prunelliformis
シソ科ウツボグサ属
画像をクリックすると大きくなります
ウツボグサ(Prunella vulgaris ssp. asiatica)は山際の草地などに自生する多年草ですが、タテヤマウツボグサは本州中部以北の高山に自生するその仲間です。ウツボグサにくらべると花は大きく、色も濃い紫色をしています。
写真のタテヤマウツボグサは、花の大きさはそれなりの大きさですが、普通は20〜50cmほどある背丈が、まだ10cmほどしかありません。
茎には粗い毛があり、基部の葉は茎を抱き、上部は短い柄のある卵形で粗い鋸歯のある葉が対生してつきます。
7、8月頃、茎頂にウツボグサほど長くならない短い花穂をつけ、密集して紫色の唇形花が咲きます。花冠は長さ2.5〜3cmになります。
ウツボグサのように根際から走出茎(ストロン)を出しません。
ウツボとは魚のことではなく、矢を入れて腰に下げる矢筒のことです。
属名のプルネラはドイツ語起源のようですが何を意味しているか不明とされています。
種小名は「プルネラ(ウツボグサ属)のような形の」というラテン語で、この植物は「ウツボグサ属のようなウツボグサ」となります。1886年にマキシモヴィッチ(Carl Johann Maximowicz:1827-1891年)さんが初めムシャリンドウ属の植物として「プルネラ(ウツボグサ属)のような形のムシャリンドウ」(Dracocephalum prunelliforme)と命名したのですが、1906年に牧野富太郎さんがウツボグサ属に移したので、属名だけ変わって、種小名は変えないというルールだったので、このような訳の分からない学名が残ったのです。
ブログ初出:2008/5
春
花色:紫
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